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ロボットか労働者か
―― 少子高齢化時代の労働力

ラント・プリチェット 前世界銀行エコノミスト

People Over Robots: The Global Economy Needs Immigration Before Automation

Lant Pritchett アメリカの開発経済学者で、「労働モビリティパートナーシップ」の研究ディレクター。オックスフォード大学経済開発大学院リサーチディレクター、元世界銀行エコノミスト。

2023年4月号掲載論文

先進諸国では出生率の低下と教育水準の向上によって、単純労働を担う労働力がひどく不足している。企業は負担できる人件費で労働者をみつけるのに苦労し、この人材不足が、不必要なオートメーションやその他の技術による解決策を求めるように企業を駆り立てている。だが、ヒトが簡単にこなせる労働タスクを代替する機械(技術)を作ろうとするのは、資本の浪費にすぎない。要するに、労働者の国境を越えた移動を阻む移民規制が、資源を間違った技術開発へ向かわせていることになる。先進国は、少子化が作り出す労働力不足を認識し、より多くの外国人労働者が国内で働けるようにしなければならない。外国人労働者が必要とされる場所に移動できるようにすることで得られる経済的・人道的利益に目を向けるべきだろう。

  • 無駄なテクノロジー
  • 機械は人間の労働を代替できるか
  • 移民規制という浪費
  • 援助ではなく、労働者の受け入れを
  • 国境の代価

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